2020.05.11

基礎知識

はっぴデザインの決め方とシーン別おすすめデザイン

はっぴデザインの決め方とシーン別おすすめデザイン

オリジナルはっぴを作るとき、何となくイメージできても、細かなデザインが作れないということもあるかと思います。

そこで今回は、次の4つの項目について詳しくご紹介していきます。

  • はっぴの形
  • 部分別のはっぴのデザイン
  • デザインの入れ方
  • シーン別のおすすめのデザイン

1.全体の印象を決めるはっぴの形

まずは、全体の印象を大きく左右するはっぴの形についてみていきましょう。
はっぴは、単(ひとえ)で羽織の形式の服であり、お尻くらいまでの長さで、裾が広く袖が長いのが基本形です。
しかし、用途によって形を少し変えた、ロングはっぴや裾無しはっぴなどもあります。
裾の長さを膝丈・膝下まで伸ばした「ロングはっぴ(長はっぴ)」は、存在感があり目立つため、
応援団やよさこいなどの演舞でよく着用されます。
一方、袖をなくした「袖無しはっぴ」は、動きの邪魔にならず風通しがいいため、
和太鼓演奏や飲食店の制服などで採用されるケースが多いです。

2.はっぴのデザイン方法

はっぴはデザインできる箇所が多いため、オリジナルで製作するときは部位別にデザインを考えていきます。

全体の色・柄

はっぴ全体のイメージを決めるのが色と柄です。
色はイメージに近しいものを選べば大丈夫ですが、柄の選び方にポイントがあります。
背中や衿に入れる文字・ロゴを目立たせる場合は、無地のものが良く、
全体的に華やかな印象としたい場合は、裾に模様が入る腰柄や、一面に柄が散りばめられる総柄がおすすめです。

背中

はっぴの背中には、上部に文字やロゴを大きく入れるのが基本です。
ロゴや文字を細かく散りばめるのではなく、プリントや刺繍でシンプルに1つのロゴや文字を入れると、
よりインパクトが大きく高級感があるデザインになります。
背中のデザインは周囲からの目を引くため、デザインを決めるときに最も重要な部分です。

裾のデザインは着用時にほぼ隠れてしまいますが、踊りや演奏で腕を広げると目を引くことがあるため、
ロゴマークやキャラクターを入れると、オシャレに仕上がります。

衿・胸

衿には「衿文字」を入れられます。ラインが真っすぐで文字が入れやすいため、
団体名や個人名を入れるケースが多くあります。はっぴを着用した時の左衿が上前(うわまえ)、
右衿が下前(したまえ)と呼ばれ、重きをおく会社名、団体名は左衿に入れるのが一般的です。

胸には「抱き紋(控え紋)」と呼ばれる、屋号やロゴを入れる部分があり、左右の両胸に入ります。
はっぴを着用する人の屋号や団体名などを左右両胸に入れるのが正式と言われているものの、
現在はお洒落な紋を入れることも多いです。

3.デザインの入れ方

ここまでは、デザインを入れる場所についてご紹介していきましたが、デザインの入れ方にも様々な方法があります。
ここからはその方法について詳しく解説していきます。

刺繍

はっぴに刺繍でデザインを入れると、デザインに厚みが出て高級感が出ます。
刺繍を入れる箇所や大きさで値段が変わり、プリントより高くなりやすいものの、
糸の光沢やデザインの立体感がアクセントとなり、重厚感が増します。
特に思い出に残したいはっぴや存在感を出したいときにおすすめです。

シルクスクリーンプリント

シルクスクリーンプリントは製版をしてプリントする加工方法です。
1色ごとに版を作るため、何色も使いたい時はプラスで料金がかかりますが、
製版代を除くと1枚当たりの加工代金を抑えられるため、大量に作るときに最適です。

フルカラー転写プリント

プリントする色に制限がないため、グラデーションする場合や写真をプリントしたい場合におすすめの方法です。
シルクスクリーンほどではないですが、製版代を除くと1枚当たりの加工代金を抑えられるため、製作する数量が多い方には最適です。

フルオーダー          

                            

はっぴ全体にオリジナルの柄を入れたいときは、フルオーダーでの製作となります。
縫製前の生地の段階で柄を染めてから縫製を行うのが一般的です。
フルオーダーにはポリエステル生地とコットン生地があり、ポリエステル生地には昇華転写という手法を用いて、
コットン生地には反応プリントという手法で染色を行います。

4.カメオカが選んだシーン別のおすすめデザイン

最後に、はっぴのおすすめデザインについて、3つのシーンに分けて実例を用いてご紹介します。

イベント(学祭・展示会など)

こちらは、学生向けにイベント用のはっぴとして制作したものです。

学生に人気の無地の黒色はっぴに定番の白プリントで文字を入れており、デザインが目立っています。
プリントは、定番の衿と背中に行っていますが、予算が少ないときは背中のみにプリントをされる方もいらっしゃいます。

演舞(よさこいなど)

小学校のイベント向けによさこい用のはっぴとして制作されたものです。
小学生には多少大き目のサイズでロングタイプとなっており、踊り用で羽織るイメージです。
背中プリントはインパクトを出すために特大サイズのプリント(縦60cm)をしてあります。
カメオカのはっぴは安価で高品質なので、小学生のよさこい用に多く利用されます。

制服(企業や自治会)

食品売り場用のユニフォームとして製作されたものです。
希望色に合わせるため、生地をお客様の希望に合わせて染めています。
シンプルに両衿のみ加工が入っており、洗濯で落ちないように刺繍加工を施してあります。
全体的に高級感ある仕上がりです。

 

5.まとめ

はっぴのデザインの決め方とシーン別のおすすめデザインを紹介しました。
オリジナルはっぴのデザインは、形を決めたうえで検討するのが一般的です。
また、部分別に盛り込めるデザインが異なるため、どの部分にどのようなデザインを入れるか考えましょう。
デザイン方法によってかかる費用が異なるため、どの程度の枚数を作成するのか計画したうえでデザインの入れ方を決めましょう。
今回紹介したシーン別のおすすめデザインも、オリジナルはっぴを製作する際の参考にしてください