2022.04.20

基礎知識

法被の正しい読み方とは?由来や混同しやすい言葉を解説

法被の正しい読み方とは?由来や混同しやすい言葉を解説

法被とは「はっぴ」と読み、江戸時代の初期に武士が着用していた上着のことです。
現代においては、お祭りやイベントなどで活用されています。法被の同義語や名前の由来を紹介します。
また、法被と混同されやすい言葉もあわせてチェックしましょう。

法被の正しい読み方 

法被の読み方は、「はっぴ」です。読み方については諸説があるものの、当て字が有力だとされています。
また、「はっぴ」は法被のほかに、「半被」と表現することもあります。
半被は、法被の後に生まれた言葉であることから、新しい表現方法だといえるでしょう。

ここでは、法被の正しい読み方や、ほかの表現方法について詳しく解説します。

法被は「はっぴ」と読む

法被は、「はっぴ」と読みます。法被の読み方については諸説あり、もともと「はふひ」と読んでいたのが
転じて、「はっぴ」と読むようになったといわれているようです。

高僧が座る椅子の背もたれにかけていた布のことを「法被(はっぴ)」と呼んでおり、そこから当て字と
して衣類の法被も呼ばれるようになったとの説が有力だと考えられています。

はっぴは「半被」と表記することもある

法被は、「半被」とも表記されます。法被が当て字として用いられて以降に出来た言葉であることから、
半被のほうが新しい表記だといえるでしょう。

半被は、「法被」と「半纏」を掛け合わせた言葉です。つまり、もともと当て字で作られた法被に、
さらに文字を当てはめた言葉が半被であるため、当て字の当て字と考えられています。

法被と呼ばれるようになった由来 

法被と呼ばれるようになった由来は、平安時代に皇族や公家が下着として着用していた「半臂(はんぴ)」
だといわれています。半臂はもともと袖がなく、「束帯(そくたい)」と呼ばれる正装の下に着られていた
ものです。

その「はんぴ」という発音が変化したことによって、法被は「はっぴ」と呼ばれるようになったといわれて
います。

法被と混同されやすい言葉

法被と混同されやすい言葉に、「半纏(はんてん)」があります。
半纏とは、江戸時代の一般市民が日常的に着用していた防寒着のことです。現代における綿入れ半纏や
どてらが該当します。

一方、法被は、江戸時代の武士が着用していたもので、背中に大きな家紋が染められていたのが特徴です。
また、形にも違いがあり、半纏は袖が小さめで短いものの、法被は袖が長くなっています。

現代における法被の主な用途

 

現代における法被の主な用途は、以下のとおりです。

  • イベント
  • お祭り
  • 店舗での制服
  • 学園祭や文化祭

昭和45年に開催された大阪万博で法被を活用したことから、お祭りごとで使用されるのが定番になりました。
例えば、山車を引いたり、神輿を担いだりするときに着用する地域は多いでしょう。
法被は仲間意識を強めたい場面で、使用されています。

まとめ

法被は、「はっぴ」と読みます。平安時代の皇族や公家が下着として活用していた「半臂(はんぴ)」が
名前の由来だといわれています。

現代における法被は神輿を担いだり、山車を引いたりとお祭りやイベントなどで着用されているのが一般的です。
法被を着ることで仲間意識を強められます。ほかにも、学園祭や文化祭、店舗での制服としても活用されています。