2021.12.10
基礎知識
はっぴ(法被)のたたみ方は?たたむ前のお手入れや正しい保管方法
お祭りのシーズンが過ぎると、来年まではっぴを使わないのできちんと保管しなければいけません。ただし、間違った方法で保管してしまうとはっぴを痛めたり素材を傷つけたりなどトラブルに繋がることもあります。そこで今回は、はっぴのたたみ方や正しい保管方法を確認していきましょう。
はっぴの正しいたたみ方
はっぴのたたみ方はさまざまな方法がありますが、今回は基本的なたたみ方を紹介します。
何十年とお気に入りのはっぴを着続けるためには、正しい方法ではっぴをたたんで保管することが
大切です。はっぴの正しいたたみ方を覚えましょう。
【はっぴの正しいたたみ方】
1.はっぴの右脇を中心に合わせてたたみます
2.右袖を端に合わせて折り返しましょう
3.左側も同じように中心に合わせてたたみます
4.左袖も端に合わせて折り返しましょう
5.縦方向に半分に折りたたみます
6.きれいな長方形になるように形を整えましょう
7.形を整えられたら完成です
はっぴをたたむ前にすべきお手入れ
はっぴを正しく保管するには、たたむ前にお手入れをする必要があります。
事前にしっかりお手入れしてから保管することで、お気に入りのはっぴを傷つけることなく
長く使用できるでしょう。はっぴをたたむ前に行うべきお手入れは、以下のとおりです。
- たたむ前にはっぴを洗濯する
- 自然乾燥でしっかり乾かす
- きれいにアイロンをかける
それぞれの項目を確認していきましょう。
たたむ前にはっぴを洗濯する
はっぴを保管する前に必ず洗濯しましょう。クリーニングに出したり自分で洗ったりしてから、
はっぴを保管することが大切です。祭りで着用したはっぴは汗やほこりなどで汚れていることも多く、
それを放置したまま保管するとカビの原因になります。
食べ物の残りがはっぴに残っている場合も、虫を寄せ付けて穴が開いてしまうおそれもあるかも
しれません。はっぴの洗濯方法はクリーニングに出す、もしくは自宅で洗濯する方法があります。
ただ、自宅にて自分で洗濯する場合は要注意です。
はっぴの種類によっては色落ちしてしまうものもあるので、洗う前に濡れたタオルを用意して
生地の上をトントンと軽く叩いて色落ちするか確認しましょう。
叩いた部分に色落ちが見られる場合は、クリーニングで出してプロに洗ってもらうのがいいでしょう。
自宅で洗う場合は、一般的な洗濯洗剤ではなく中性洗剤を使うようにしましょう。
また、ほかの衣類への色移りを防ぐためにもはっぴは単独で洗濯するのがおすすめです。
洗い方は、洗濯機よりも軽く押し洗い程度の手洗いが適しています。
自然乾燥でしっかり乾かす
はっぴを洗ったあとは、乾燥機は使用せずに自然乾燥させましょう。乾燥機はすぐに乾きますが、
高温すぎてはっぴの生地が縮んでしまう可能性があります。また、乾燥中にはっぴが擦れて
色褪せの原因になることもあるので、傷つけないためにも自然に乾燥させるのが一番です。
はっぴを乾燥させるときは裏返しにして全体の形を整え、陰干ししましょう。
干すのが難しい場合は、バスタオルなどを下に敷いて平干しにするのもおすすめです。
陰干しや平干しにすると、太陽光による変色や退色も防げます。
きれいにアイロンをかける
はっぴの仕上げは、アイロンをかけてシワをきれいに伸ばしましょう。
はっぴにアイロンをかけるときは、内側から行うのが好ましいです。
表面にアイロンをかけるときは、印刷部分が熱で剥がれないように綿などの布を必ず当てて行いましょう。
また、はっぴにアイロンをかけるときは設定温度にも要注意です。あまりに高温すぎると、
印刷部分が剥がれてしまったり生地が縮んでしまったりする原因になることもあります。
シワを十分に伸ばせたら、はっぴをたたんで正しい方法で保管しましょう。
はっぴを適切に保管するコツ
はっぴは年に何回も着るわけではないため、一年越しに黄ばみや汗染みが見つかることもあります。
場合によっては、虫を寄せ付けてはっぴに穴が開いてしまうこともあるのです。
これでは翌年にお気に入りのはっぴを着用できなくなるため、正しい方法で保管する必要があります。
はっぴを適切に保管するコツは、以下のとおりです。
- 湿気と防虫対策は欠かさない
- 直射日光を避けて保管する
- ほかの小物もセットで収納する
それぞれの特徴を確認していきましょう。
湿気と防虫対策は欠かさない
はっぴを保管する前のお手入れはもちろんのこと、保管場所の環境も十分に検討しなければいけません。
例えば、湿気の多い場所にはっぴを保管してしまうとカビの発生の原因になります。
また、虫を寄せ付けてしまうと、はっぴが穴だらけになり翌年に着用できなくなるおそれもあるのです。
はっぴを保管する場合、湿気のこもらない換気の良い場所を選びましょう。
そして、はっぴと一緒に防虫剤を入れれば虫を寄せ付けません。防虫剤は、におい移りしない無香料
のものがいいでしょう。
直射日光を避けて保管する
はっぴのお手入れでも少し触れましたが、直射日光は生地を痛める原因になります。
特にはっぴで印刷された部分は直射日光に弱く、長時間日光に当ててしまうと変色する可能性があるのです。
直射日光が当たる場所に保管してしまうと、翌年は色褪せたはっぴを着なければいけません。
またはっぴは太陽の光だけでなく、蛍光灯の灯りに晒され続けることが色褪せの原因にもなります。
きれいにお手入れしたあとのはっぴは、直射日光が当たらない暗い場所を選んで保管するようにしましょう。
ほかの小物もセットで収納する
一般的にはっぴは、股引きや腹掛け、足袋などの小物と合わせて着用します。
はっぴは年に数回しか着用することはありませんが、小物と別々に保管してしまうと、いざ祭りで
必要なったときにどこに保管したか分からなくなることもあります。
翌年にはっぴの準備をするときは、すべてのアイテムを揃えるのに時間がかかるはずです。
そこで翌年に準備することも踏まえて、はっぴと合わせて股引きや腹掛け、足袋、鉢巻など
全身コーディネートに必要な小物はまとめて保管しておきましょう。
まとめ
はっぴは年に数回しか着ないので、保管している時間のほうが長いです。
ただし、はっぴを洗濯しなかったり湿気が多かったり、直射日光が当たったりする場所の保管で
傷つけてしまう恐れもあります。
お気に入りのはっぴは、少しでも長く着られるように正しい方法で保管することが大切です。
祭り事が終わり、着用しなくなったはっぴは翌年も快適に着用できるように正しい方法で保管しましょう。
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