2020.07.20

基礎知識

自宅でカンタンにはっぴの裾上げをする方法とは?

自宅でカンタンにはっぴの裾上げをする方法とは?

何回も着ると風合いが良くなり、色に深みが出てくるはっぴ。長く使い続けたいアイテムですが、
誰かからもらったり、体型が変わったりするとサイズが合わなく感じてしまうこともありますよね。
はっぴは、体に合わないと不格好に見えてしまうものです。
この記事では、はっぴのお直し方法と注意点、自宅で裾上げするときの縫い方を詳しく解説します。

1.はっぴでサイズ調整できる場所は3カ所

はっぴが体に合わないと感じたら、次の3カ所を縫い直すことでサイズのお直しができます。

  • 身巾

縦幅が長すぎる場合は丈を、全体的にぶかぶか、あるいはお腹回りが合わない場合は身巾を、
腕の長さが合わない場合は袖を調整すると、好きなサイズ感に変えられます。
それぞれの手直し方法を次章から詳しく見ていきましょう。

2.はっぴのサイズ調整方法

はっぴは丈、身巾、袖の3つの部分でサイズを調整できますが、基本的にお直しの方法は一緒です。

<サイズの調整方法>
①お直ししたい部分の縫い付けを丁寧にほどく
  丈 :裾部分の折り返し
  身巾:脇縫い部分(前身ごろと後ろ身ごろの合わさったところ)
  袖 :袖付け部分
②縫い代を調整して仮止めをし、長さを確認する
③余分な布を切って折り返し、再び縫い付ける

長さを詰める場合、余った布は切り離した方が見栄えが良くなりますが、今後もずっとサイズ調整を
しながら着続けたい場合は、切り取らずに内側に何度か折り返して縫い合わせることもできます。
一方、長さを出したい場合は注意が必要です。もともとの縫い代部分にゆとりがないと
調整ができません。また、縫い合わされていた内側部分と外側の日焼けした部分で色が変わることが
あるため、色の違いが気になる場合は止めた方が良いでしょう。

3.縫い方は3種類

自宅ではっぴを裾上げする場合、手縫い、ミシン縫い、裾上げテープの3つの方法でお直しが出来ます。
それぞれについて簡単に見ていきましょう。

縫い目を目立たせたくないなら手縫い

縫い目が見えるのが好きではないという人は手縫いが最適です。イベントで接客する場合などには
手縫いをおすすめします。手縫いでは、できるだけ表面に糸を出さないように等間隔で
まつり縫いをすると、ステッチがあまり目立ちません。このとき、縫い目を極力減らしたいと縫い幅を
広く取ると、耐久性が落ちてしまうため注意しましょう。

頑丈に仕上げたいならミシン縫い

手縫いより強度を上げたい人には、ミシンがおすすめです。ミシンで縫うと丈夫に仕上がるため、
演舞などではっぴを着用する人にピッタリの方法といえます。ミシンでもまつり縫いをすると
目立ちにくくなりますが、より頑丈さを求めるならたたき縫いが適しています。

手早くお直ししたいなら裾上げテープ

裾に接着して布同士をくっつけることで、簡単にサイズを調整できるのが裾上げテープです。
裁縫に縁がなく手縫いやミシン縫いは不安という方や、スピーディーに仕上げたいという方は
裾上げテープが最適でしょう。ただし、布を貼り付けたあとにアイロンをかけてくっつけるため、
熱に弱い生地には使えないのが難点です。それでも、くっつけた後に再度アイロンがけをすれば
剥がせるので、一時的に裾上げしたいときに便利な方法と言えます。

4.はっぴのサイズ直しで気をつけたい注意点

はっぴのサイズをお直しする前と後で、注意すべきポイントが2つあります。

お直し前に一度洗濯をする

はっぴは洗濯をするとサイズが小さくなるケースが多く、新品の場合はとくに縮むとされています。
試着した段階では大きめに感じても、洗って乾かしたら丁度いいサイズになっているという
可能性もあるため、事前に一度洗ってください。このとき気を付けたいのが洗い方です。
デリケートなはっぴを洗うときは洗濯機を使わず、手洗いをすることをおすすめします。
中性洗剤を使って40度以下のぬるま湯で優しく洗い、陰干しをするようにしましょう。

お直し前と後に1回ずつアイロンがけをする

はっぴにシワがついていると長さが若干変わるため、そのままサイズ調整をすると左右非対称に
なってしまう原因になります。お直しをする前に一度アイロンがけをして、全体的にシワをのばして
おくことがおすすめです。また、サイズ直しが終わったあともアイロンがけは欠かせません。
裏側から低温でアイロンがけして折り目をつけると、既製品のようなきれいな仕上がりになります。
このとき、はっぴが痛まないように150℃以下の低温で、
あて布をしながらアイロンがけするようにしましょう。

5.まとめ

自分の体に合わないはっぴは、自宅で簡単に裾上げできます。調整する箇所は丈、身巾、袖の3カ所で、
一度縫い合わせた部分をほどき、長さを合わせてから再度縫製することで大きさの調整が可能です。
縫製するときは手縫いかミシン縫い、あるいは裾上げテープを使用するという方法がありますが、
縫い目を見せたくない場合は手縫い、丈夫さを重視するならミシン縫い、スピーディーにお直ししたい
場合は裾上げテープをおすすめします。いずれの方法でも、サイズ調整前に必ずはっぴは洗い、
アイロンがけをした上でお直しをするようにしましょう。