2021.01.28

基礎知識

粋なオリジナルはっぴのデザインは柄・背紋・衿の選び方次第!

粋なオリジナルはっぴのデザインは柄・背紋・衿の選び方次第!

オリジナルはっぴのデザインは実にさまざま。個人や友達、家族とお揃いのものを作るときは好みの
形にする方も多いですが、会社内のサークルなど、所属する団体やグループによっては、
きちんと意味を理解しておきたいことも多いのではないでしょうか。
今回は、素敵な印象のはっぴに仕上げるための柄や背紋(背中のデザイン)、衿の色や文字入れなどに
ついてご紹介していきます。
はっぴ定番の柄やそれぞれの柄が持つ意味についても解説していますので、ぜひ参考に
してみてください。

1. オリジナルはっぴのデザインは柄・背紋・衿で決まる

はっぴに限らず着物の類は形状が一定である分、柄や背紋などのデザインが全体の雰囲気を大きく
左右します。
自由にカスタマイズできるオリジナルはっぴのデザインの選び方や決め方を、この主要な3つのデザイン
「柄」「背紋」「衿」のそれぞれについて次章からご紹介していきますが、
それぞれ次のような役割を担っています。

該当箇所

意味

繁栄や平穏といった意味が各模様にある

背紋

ロゴや看板のように団体を象徴するもの

はっぴのデザインを引き締めるもの

2. オリジナルはっぴの柄は意味を込めるのが粋

はっぴは、基本的に「おめでたく晴れやかな場」もしくは「賑やかとなってほしい場」で着用される
アイテムです。
そんなはっぴに古くから定番柄として用いられてきた文様の数々には次のようなものがあります。

市松

2色の正方形を交互に配して一種のチェック柄としたのが市松です。江戸時代に活躍した歌舞伎役者・
佐野川市松の舞台衣装に用いられ、それが人気を博して大流行したことからその名がつきました。
石畳に似ているとして「石畳」とも呼ばれ、正方形が途切れずにずっと続いていく様子から「繁栄」を
表すとされ、事業拡大や子孫繁栄を願う縁起の良い柄として知られています。

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吉原つなぎ

鎖状に連続した四角形の「吉原つなぎ」は、かつて最大の遊郭であった吉原に由来する柄で、
吉原に入ると鎖でつながれたようになかなか出られないという意をかけた柄といわれます。
今日では団結や結束を表す鎖柄として人気があり、特に腰の位置に配するデザインとして、チームや
応援団などによく使われる傾向があります。

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青海波

カスピ海周辺を支配した古代ペルシャ発祥とされる波模様の一種が青海波(せいがいは)です。
シルクロードを経て飛鳥時代には日本に伝わっていたとされる長い歴史を持つ文様で、その名称は、
宮中で舞われる御神楽『青海波』の舞手の衣装に用いられたことに由来します。
そうした背景から格調高いイメージのある青海波ですが、どこまでも続く穏やかな青い海を連想させ、
末永い平穏や平和な生活を願う柄として、はっぴにも人気です。

熨斗目(のしめ)

熨斗袋に飾られている熨斗を束ねたものを描いた柄で、「束ね熨斗」とも呼ばれます。
お祝い事の贈答品に用いられる熨斗がたくさん束ねられた文様は、多くの人たちに祝われ、
多くの人たちと喜びをともにする意味を持ちます。また、熨斗は長いことから、
長寿を象徴する柄としても知られます。

日本人に大変親しまれている花である桜は、はっぴの柄にも人気です。春のイメージから、
五穀豊穣など豊かさを表す柄ですが、国花でもあるため季節を問わず使えます。
5枚の花弁を持った桜の花としての柄のほか、桜吹雪の柄もあります。

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そのダイナミックさがはっぴと好相性なのが波の柄です。力強い印象だけでなく、夏場には涼感も
与えてくれますので、夏祭りなどにもぴったりといえるでしょう。
また、時に荒々しい波は、迫力ある見せ場を演出したい神輿の担ぎ手や山車の曳き手のはっぴにも向き、
特に男性に人気です。

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3. 「背紋」はオリジナルはっぴの看板

はっぴは前から見た着姿もすごいですが、後ろ姿の存在感が印象に残っていることも多いのではない
でしょうか。
これには、大きな「背紋」が強く影響しており、オリジナルはっぴ作りでも欠かせないポイント
ですので、詳しく見ていきましょう。

背紋の意味と決め方

はっぴの背中に大きく入れられた文字は、「背紋」または「大紋」と呼ばれます。
所属団体のいわば看板ともいえる大切な文字で、時代劇で見られるような、背中に「め」と
染め抜かれた火消しのめ組のはっぴなどはまさにその好例。ひと目でわかる明快さが肝要で、
それだけにとても目立ちます。
今日では、家紋や企業・団体名を表す一文字、ロゴなどが入れられるケースが多いですが、伝統的で
かつ現在でも比較的よく使われる背紋には、「祭」や、メンバー全員が仲睦まじく纏まるという
意を込めた「睦」や「纏」などがあります。
また、特大サイズの一文字ではなく、企業理念やブランドのキャッチコピー、スローガンなどを
10文字前後で入れる例も見られます。

背紋は刺繍がおすすめ

背紋のデザイン加工にはプリント加工と刺繍加工とがありますが、インパクトの大きさや見栄えの良さ
からおすすめなのは刺繍加工です。刺繍糸の立体感や光沢により高級感も出ます。
耐久性の高さも特長で、洗濯や摩擦に強く、はっぴを着用するイベントが長期間に及んだり、
毎年恒例の行事として長年にわたって繰り返し着用されたりといった場合にも劣化が少ないことも
刺繍デザインの嬉しいポイントです。

4. 衿のデザインがはっぴ全体を引き締める

はっぴの上から下までまっすぐに伸びる衿は、はっぴ全体の引き締め役です。最後に、衿の選び方を
見ていきましょう。

色の選び方

直線状の衿は、はっぴの色柄を引き締めてくれます。黒や紺といった濃い色にするとアクセントとなり、
全体の印象がキリッと締まるのでおすすめです。

企業名やスローガンを衿文字にする

前から見たときに一番目につくのが、肩の位置から裾までをまっすぐに貫く衿。直線状の形状で文字を
入れやすいこともあり、衿には企業名やスローガンなどを文字入れするのが一般的です。
存在感の出る刺繍加工での文字入れは、メッセージ性を強調したいような場合におすすめ。
あえて身頃と同じ生地色とした衿に反対色で文字を入れて際立たせるというのもひとつの方法です。

5. まとめ

はっぴの柄には伝統的に吉祥文様が使われる場合が多く、それぞれの文様には由来や意味があります。
また、全体の印象を大きく左右する「背紋」には、企業・団体名を表す一文字や家紋、ロゴ、
10文字前後のキャッチコピーやスローガンなどを入れるのが一般的。見栄えの良さと耐久性の高さが
両立する刺繍加工がおすすめです。
幅の細いパーツながら上から下までまっすぐに伸びる衿ははっぴ全体の引き締め役であるため、
黒や紺など濃い色を選ぶと良いでしょう。文字入れしやすい場所ですので、企業名やスローガンなどを
入れるのも一般的です。

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