2022.02.17

基礎知識

祭り法被のおしゃれな着こなしは?帯の締め方や手ぬぐいのかぶり方

祭り法被のおしゃれな着こなしは?帯の締め方や手ぬぐいのかぶり方

洋服の上から羽織るだけで着こなしが完成する法被。ただ法被のデザインは似たようなものが多いので、
どうしたら自分らしい着こなしができるのか悩む方も多いはずです。そこで、祭り法被の着こなしで
取り入れたい帯の締め方や手ぬぐいのかぶり方をご紹介します。

祭り法被の着こなしの基本

普段着ることの少ない法被ですが、着方には決まったルールがあります。例えば、普段着用する洋服の
場合、男性は自分から見て左衿、女性は右衿を上に来るように合わせるのが一般的です。
しかし、祭り法被を着用するときは、男女問わず自分から見て左衿が上に来るように重ねます。
特に女性は右衿が上に来る着方に慣れているため、つい右衿を上にしてしまうことも多いため、
祭り法被を着るときは間違わないように注意しましょう。
また、子どもが祭り法被を着用するときも大人と同様に左衿を上に重ねるのが基本です。
子どもに祭り法被を着せるときは、衿の重ね方が合っているか確認してあげましょう。

雰囲気が変わる帯の締め方4選

祭り法被に巻く帯の締め方は、さまざまな方法があります。帯の巻き方によって印象も変わるため、
着こなしに変化を付けたいなら締め方の種類をいくつか覚えておくと便利です。それでは、雰囲気が
変わる帯の締め方を確認していきましょう。

1.貝の口結び

夏の浴衣を着用するときにも用いられる帯の締め方が、貝の口結びです。折り目が二つに重なる結び目の
形から「貝の口」という名称が付けられました。

1.片方の帯の端から20cm程度を縦半分に折る
2.反対側の帯を右手で持ち、体に2~3周巻きつける
3.巻いた帯の端を折って巻き込みながら長さを調整する
4.右手が上になるように体の正面でキュッと結ぶ
5.両端がクロスするように内側に折る
6.上から下に回した端の部分を左に通したら完成

2.神田結び

神田に住んでいた職人から広まったとされる帯の締め方が、神田結びです。神田結びは、結び目の
デザイン性が高いため粋な着こなしが完成します。

1.片方の帯の端から20cm程度を縦半分に折る
2.反対側の帯を右手で持ち体に2~3周巻きつける
3.巻いた帯の端を折って巻き込みながら長さを調整する
4.体の正面で帯をクロスさせてキュッと結ぶ
5.手前に倒した帯を半分に折り込む
6.もう一方を半分に折り込んだ部分の隙間に差し込んだら完成

3.片ばさみ

一度締めると解けにくいといわれる帯の結び方が、片ばさみです。片ばさみは、結び目が平らになるため
車の運転や椅子に座るときも邪魔になりません。

1.片方の帯の端から20cm程度を縦半分に折る
2.反対側の帯を右手で持ち、体に2~3周巻きつける
3.余った部分は内側に折り込み、正面でギュッと結ぶ
4.巻いた帯の2周目と3周目の間に両端を通して挟み込む
5.両端を強く引っ張り、長さを調整したら完成

4.一文字結び

袴下用の結び方として広く普及したのが、一文字結びで祭り法被にもよく用いられています。締め方が簡単
なので初心者でもおすすめです。

1.片方の帯(A)の端から20cm程度を縦半分に折る
2.反対側の帯(B)を右手で持ち、体に2~3周巻きつける
3.正面で交差するあたりで(B)も縦に半分に折り、そのまま正面でギュッと結ぶ
4.(B)の先端部分を広げ結び目に向かって何度か折り畳み、結び目を包み込むように縦に半分に折る
5.(A)を前に下ろし結び目ごと下から巻き上げる
6.余った(A)を帯の間に挟み込み、軽く引っ張って固定させたら完成

手ぬぐいの巻き方と被り方4選

粋な着こなしを楽しみたいなら、手ぬぐいをコーディネートに差し込むのがおすすめです。
手ぬぐいといっても、鉢巻きとして頭に巻いたり、広げてかぶったりなどさまざまなアレンジ方法が
あります。スタイルに応じて巻き方や被り方を楽しみましょう。

1.【女性向け】くわがた

女性におすすめの手ぬぐいの巻き方が、くわがたです。初めてくわがたを巻く場合、一度手元に持って形を
作ってから頭に乗せると巻きやすくなります。

1.まずは、手ぬぐいを6つに折り鉢巻きを作る
2.鉢巻きのセンターを額に合わせて長さを調整する
3.頭の後ろで鉢巻きを交差させて両端を内側に折り込む
4.余った部分もしっかり折り込んでピンで固定する

2.【女性向け】道中かぶり

手ぬぐいの柄を活かすなら、頭に巻きつける道中かぶりがおすすめです。時代劇でもよく登場する
スタイルで、一度は見たことがある方も多いでしょう。髪の毛をしっかり固定してくれるので、髪の乱れを
気にせず祭りに集中できるのもポイントです。

1.頭に手ぬぐいを筒状に巻きつけてピンを留める
2.筒にした部分を前に畳んで額の部分に折り込む
3.正面からひし形に見えるように整えたら完成

3.【男性向け】喧嘩結び

男性におすすめの結び方が、喧嘩結びです。男性が喧嘩結びをすると強そうに見えるといった特徴が
あります。締め方は簡単なので初心者にも最適です。

1.手ぬぐいを6つに折り鉢巻きを作る
2.後頭部から手ぬぐいを前に回して中心を合わせて結ぶ
3.結び目を壊さないように頭から外して膝に当てる
4.結び目を押さえながら左の端を前に倒す
5.倒した左の端を折って抑え、右手で持った端をかけ回して結び目に通す
6.きっちり締めて形を整えたあと、頭に乗せてバランスを調整したら完成

4.【男性向け】喧嘩かぶり

男らしい手ぬぐいのかぶり方で人気があるのは、喧嘩かぶりです。喧嘩かぶりは、しっかり頭を包んで
くれるかぶり方なので髪の乱れも気になりません。かぶり方も簡単なので、素早くアレンジしたい
ときにも最適です。

1.手ぬぐいを広げて頭にかぶり額の位置に合わせる
2.手ぬぐいの両端を持ち、前に向かって少しずつ捻っていく
3.捻った両端を後ろに回し、高めの位置で交差させる
4.交差させた部分をそれぞれ挟み込み、端が隠れるように手ぬぐいに巻き込む
5.全体のバランスを調整したら完成

 

H2:まとめ

祭り法被は普段の洋服の上から着用するだけで着こなしが完成します。しかし、祭り法被のデザインは
似たものが多いため、帯の結び方や手ぬぐいの締め方で自分らしさを表現するのがおすすめです。
ただ祭り法被の着方にはルールがあり、自分から見て左の身頃が上に来るように重ねなければいけません。
基本的な決まりごとは守りつつ、帯の締め方や手ぬぐいの締め方で着こなしを楽しみましょう。