2020.04.14

基礎知識

オリジナルワッペンの生地と特徴~生地の違いで印象は大きく変わる~

オリジナルワッペンの生地と特徴~生地の違いで印象は大きく変わる~

オリジナルワッペン製作では、ついついデザインに目がいきがちですが、
実はワッペンの土台も印象に大きくかかわってきます。
そこで今回は、素敵なオリジナルワッペン作りに役立つ、
土台生地の種類や特徴をご紹介します。

1.土台生地の主な4タイプ

オリジナルワッペン製作では、デザインや刺繍の色を重要視する方が多いかと思います。
しかし、デザインや糸の色だけではなく、
土台の生地によっても完成品のイメージが大きく変わるのです。

まずはワッペンの印象を左右する土台の生地についてご紹介していきます。
ここでは、主な4種類についてみてきましょう。

①.アーバンツイル

アーバンツイルは表面に凸凹が無く細かい刺繍を表現しやすい生地で、
マッドな印象になります。
洗濯に強いため、汚れやすい作業着につけるネームワッペンに適しており、
企業が注文することが多い生地のひとつでもあります。
落ち着いた色が多いため使いやすく、土台の中では定番の生地です。
こだわりが無い場合やよく洗う衣服に貼り付ける場合、
ワッペンの強度を重視する場合にはアーバンツイルをおすすめします。

②.エンブロンクロス

エンブロンクロスは、光沢感があり刺繍がしてあるように見えるため、
上品さや高級感を演出したいときにうってつけの生地です。
見た目が良いためスポーツ用のワッペンに使用されることが多いですが、
先程紹介したアーバンツイルに比べると洗濯による耐久性が劣るため、
見た目の高級感を重視したい場合におすすめです。

③.フェルト

フェルトは柔らかい風合いで衣類に馴染みやすいため、
ワッペンと取り付ける衣類を違和感なく調和させたいときにおすすめの生地です。
切りっぱなしで周りがほどけないというメリットがありますが、
他の生地と比べると強度が弱いため、
よく洗濯する衣服や汚れやすい場所に付けるのには適していません。
また、生地が柔らかく刺繍が埋まってしまうため、
細かな刺繍をするときは他の生地を選んだほうが良いでしょう。

④.反射素材

反射素材は、その名の通り光を反射する機能がついており、
夜間に活躍してくれる生地です。社名や個人名をワッペンに入れて、
スポーツウェアや夜間業務に使用するユニフォームに貼り付けるパターンが多くなっています。
土台の色はグレー(光が当たると白く光る)のみで、
文字だけを刺繍するネームワッペンやロゴ+ネームワッペンによく使用されています。

2.生地(土台)選びは色も重要

ワッペンのイメージは生地の質感も大事ですが、色選びも欠かせません。
基本的には白やグレーなど、どんなデザインにも合わせやすく
邪魔しない色を選択することが多いですが、一方で黒いデザインには白い生地、
青いデザインには黄色い生地というようにデザインと対になる色を選ぶこともあります。
生地の色選びに困ったら、デザインを邪魔しない色か、デザインと正反対の色のいずれかを選びましょう。

3.生地別のワッペン事例

最後に、各生地の特徴が分りやすいように、
本日ご紹介した生地を使って同じデザインのワッペンを作成しましたので、
生地選びの参考にしてみてください。

アーバンツイル生地

アーバンツイルは目が細かくマッドな風合いになり、
他の生地と比べて細かい文字がきれいに表現できています。
生地の表面が平たく、どんなデザインでも対応しやすい生地です。

エンブロンクロス

生地に光沢があり、一目見て高級が感じられます。細かい文字の表現には不向きですが、
団体ロゴや大きめの文字であれば、十分に対応できる生地です。

フェルト

フェルトは生地が柔らかいため刺繍が埋まってしまい、
細かい文字の表現ができていないことがわかります。
その分、温かみが感じられるため、
手作り感を演出したい場合にはフェルト生地がおすすめです。

 

反射素材

反射素材は光を反射する特殊生地のため、
刺繍の再現性が悪く細かなデザインには不向きです。
大きい文字のみを刺繍し、夜間に使用する作業着に
ネームとして貼り付けると効果的です。

5.まとめ

今回は、オリジナルワッペンの生地と特徴についてお伝えしました。
土台の生地は目立たずともワッペンの印象を決める重要な存在です。
本記事を参考に、あなたの理想のワッペンをイメージして、
用途や目的にわせて適切な生地と色を選んでください。