2021.08.27

基礎知識

作業着は下に着るインナー選びが快適さのポイント!季節別の選び方

作業着は下に着るインナー選びが快適さのポイント!季節別の選び方

作業を快適にこなすには、作業着の下に着るインナー選びが大切です。作業する環境や季節にあった
インナーを選ぶと作業効率の向上にもつながります。
とはいえ、「インナーって蒸れそうだから着ないんだよね」「適当なTシャツで十分じゃない?」
という方もいるでしょう。
そこで今回は、作業着の下にインナーを着るメリットを解説したうえで、インナーの種類や季節別の
選び方を紹介していきます。

1.作業着の下にインナーを着る4つのメリット

作業着の下にインナーを着ることで得られる4つのメリットについてみていきましょう。

体温を調整しやすい

機能性のあるインナーを着用すると体温を調節しやすくなります。
吸汗速乾性の高いものなら、効率的に汗を吸収してすぐ乾くため、体の冷えやべた
つきを防ぐ効果があります。また、汗を吸って発熱する繊維が織り込まれたものは保温性が高く、
ブルゾン単体よりも防寒機能を高められるでしょう。
作業着単体では吸水性が低く、保温力も限られます。また、Tシャツなどの綿製品は乾きにくいため、
汗を吸うと体を冷やす原因にも。
汗を吸収して体温調節してくれる機能性インナーに注目です。

体の汚れが直接作業着につくのを防ぐ

インナーを着ることで、体の汚れが直接作業着につくのを防げます。
一日中着たウェアには、体から出た汗や皮脂がついています。「洗濯しているから大丈夫じゃない?」
と思うかもしれませんが、皮脂汚れは衣類が劣化する原因のひとつです。
インナーを着用して皮脂汚れを防ぐと、作業服が長持ちするのでおすすめです。

作業着の肌触りを和らげる

インナーには、作業着の肌触りを和らげてくれる効果もあります。
作業着は肌を守るために厚手の生地を使用したものが多く、そのまま着るとゴワゴワして肌触りが
よくないケースも少なくありません。肌と擦れて痛いと感じている方もいるのではないでしょうか?
インナーを着ると肌との摩擦が減り、滑りも良くなるので、いい肌触りをキープできて快適です。

ケガを防ぐ

インナーがケガ防止の役割を果たすこともあります。
作業現場では、出ていた釘などにひっかかって作業着が破れてしまうこともあるはずです。
そんなときでも、下にもう一枚インナーを着ていると肌を保護してくれるので安心です。
このように、インナーには快適性を保つとともに、作業着の劣化を防ぎ、肌を保護する効果が
期待できます。

2.作業着の下に着るインナーの種類

作業着の下に着るインナーには、いろいろな種類があります。ここからは、代表的なインナーを
見ていきましょう。

ノースリーブ・半袖

完全に袖がないノースリーブや半袖は、春夏シーズン向けのインナーです。気温が高く汗をかき
やすい季節なので、触れるとヒンヤリと感じる「接触冷感」や、汗をよく吸収し乾燥も速い「吸汗速乾」
機能がついたものを選びましょう。

長袖

長袖のインナーは、秋冬の防寒用として着るのがおすすめです。汗を吸収して発熱する「吸湿発熱」
機能や裏起毛など、保温性を高めた生地を選ぶと、より温かみを感じられます。
体が冷えると筋肉が縮こまって動きが悪くなり、ケガにもつながる恐れがあるので、長袖のインナー
を着用して、しっかりと体を温めましょう。

アームカバー

アームカバーは、腕だけをピンポイントでカバーするアイテムです。半袖の作業着を着た際の腕の
保護や日焼け防止といった実用面以外に、色や柄の組みあわせによるコーディネートを楽しむ、と
いった使い方もできます。
また、冬場は長袖の作業着と一緒に使うと寒さ対策にも役立ちます。

レッグカバー

太ももやふくらはぎを保護したり暖めたりするレッグカバーは、特に冬の防寒対策に有効です。
適度に脚を締め付ける「着圧設計」がされているものを選ぶと、脚の疲れを軽減できるメリットも
あります。

バラクラバ

バラクラバは、いわゆる目出し帽のことです。頭から目以外の顔まですっぽりと覆って保温
してくれます。
酷寒の屋外で作業するときに着用すると、顔面の冷えを軽減できるのでおすすめです。

3.季節別おすすめのインナー

それでは、春夏の暖かい季節と、秋冬の寒い季節に分けて、シーズンごとにおすすめのインナーに
ついて紹介していきます。

春夏のおすすめインナー

気温が高くなる春夏には、吸水性と速乾性に優れ、サラサラした肌触りのインナーを選ぶのが
おすすめです。作業中にかいた汗をすばやく吸収して乾燥させるので、体温上昇を防ぐとともに
サラッとした肌触りを保てます。
「夏場にインナーを着ると暑くて蒸れそう」と考える人もいますが、作業着が直接汗を吸うと
体温が奪われて体が冷えてしまいます。特に厚手の生地は汗を吸っても乾きにくいものもあるので、
インナーを着用するのがおすすめです。
作業着にも吸汗速乾素材のものを選ぶと、さらに快適に過ごせるでしょう。

秋冬のおすすめインナー

寒さが増してくる秋冬には、汗などの水分を吸収して発熱する吸湿発熱繊維が使われたインナーが
最適です。発汗による体の冷えを防いでくれるので、寒さを軽減して快適に作業を行えます。
また、体が冷えないと筋肉が縮こまらないため、ケガの防止につながることもメリットです。
選ぶ際は、厚手のものよりも、薄くても暖かいものにすると、体の動きや作業に支障を
きたしません。

4.【番外編】機能性の高さで選ぶならコンプレッションウェア

本来、作業着向けのインナーではありませんが、高い機能性から注目されている
「コンプレッションウェア」についても解説しておきたいと思います。
コンプレッションウェアは、もともと運動時のパフォーマンスを向上させるために開発された
スポーツウェアの一種です。野球やサッカーの選手がユニフォームの下に着用している姿に見覚えの
ある人もいるのではないでしょうか?
着圧の強いコンプレッションウェアをインナーに選ぶと、適度に体を締め付けて筋肉の疲労を軽減して
くれるので、肉離れなどのケガの防止が期待できます。また、吸汗速乾性が高いのもスポーツウェア
ならではのメリットです。
最近は作業着メーカーが生産したウェアもあり、スポーツ用品メーカーよりも価格が抑えられている
ため手軽に取り入れられます。

5.まとめ

作業着の下に着用するインナーには、体温調節を助け、快適な着心地をキープする機能のほかに、
皮脂汚れが付くのを防いだり、肌をケガから保護したりする役割もあります。
半袖・長袖の他に、アームカバーやレッグカバーといったピンポイントで体の部位を覆うものも
あるので、どのような機能を求めるのかによって選ぶことがポイントです。筋肉の疲労を軽減する
着圧機能や吸汗速乾機能のついたコンプレッションウェアを選ぶのもひとつの手です。
もちろん、季節によっても適したインナーは異なります。春夏なら吸汗速乾性の高いもので
べたつきと体温上昇を防ぎましょう。秋冬なら吸湿発熱繊維を使用したもので保温性を高める
必要があります。
さまざまな機能を備えたインナーが販売されているので、いろいろと試して自分にあった種類を
ぜひ見つけてみてくださいね。